片頭痛 正しい知識

片頭痛症例:38歳女性

1年前から頭痛があります。最近子供の行事毎に頭痛があり嘔吐したりする事があります。
こめかみと目の奥が痛く、下を向いたりすると頭痛が増強します。月に2−3回は痛いです。

コメント

 この方の問診は話しを聞いただけで片頭痛と判る、お医者さんには有り難い話し方です。
頭痛はズキズキする痛みで片方が痛いです。痛みの強さは最強を10として9程度の激烈な痛みです。痛みがあるときは歩けなくなり、吐き気、嘔吐を伴います。気圧、気温の変化には敏感で人込みは余り好きではありません。時に目の前にチカチカ光が見える時もあります。
 頭痛があったのでイミグランと言う注射をして約7割の頭痛は消失し予防治療を併用し、痛い時にトリプタンと言われる頭痛特効薬を出しておきました。予防治療は徐々に頭痛の強さ、頻度が低下し軽い頭痛に変化させてくれます。
 この方はアレルギー性鼻炎もあったのですが今回は頭部CTで鼻炎蓄膿はないことを確認しています。

片頭痛の特徴

  • 20〜50歳代の女性に多い(多くは30歳までに発症)
  • 頭の片側のこめかみを中心に痛み、ひどくなると頭全体に痛みが広がります。
  • 脈を打つのに合わせてズキンズキン、ガンガンと痛み、頭を振ったりして身体を動かすと痛みが強くなり、動きたくなくなります。痛みが峠を越えると脈を打つ痛みは消え持続性の痛みとなります。
  • 痛みのピークに吐き気がしたり、吐くことがあります。
  • 頭痛は月に1〜2回程度で、ひとたび起こると4時間-72時間くらい続きます
  • 血縁者に同様の頭痛持ちがいます
  • 頭痛の前に前兆、予兆があります。典型的な場合は生あくび、倦怠感、首の張り、手足のむくみ、時に目の前にキラキラ光が出る場合があります。光のでる前触れのある頭痛の人は比較的少なく全体の2割程度です。その他に見られる前触れとしては身体の冷感(特に手足)、ほてり(特に顔面)を訴える人もいます。
  • 頭が痛くなるとテレビの音、子供の騒ぐ声が妙に気になりイライラしたりします。テレビのボリュームを下げたりします。

片頭痛の診断基準

「前兆のない片頭痛」の定義は、国際頭痛学会によって決められています。

  1. いままで下記 2〜5を満たす頭痛が5回以上の発作があった
  2. 頭痛発作が4−72時間持続する
  3. 次のうち、少なくとも2項目を満たす
    • 片側の頭痛
    • ズッキンズッキンする頭痛
    • かなり強い頭痛(日常生活が妨げられる)
    • 階段の昇降など日常的な動作により頭痛が増悪する
  4. 発作中、次のうち1項目を満たす
    • 吐き気か嘔吐
    • 光過敏と音過敏
  5. 症候性頭痛(「悪玉頭痛」)を否定できる